アジア太平洋センター国際研究交流会議,アジアの都市における共生社会の共生原理,「カンポンの世界・・・アジアの都市の共生原理」2003年7月4日
アジア太平洋センター国際研究交流会議 2003年7月4日
「アジアの都市における共生社会の共生原理」
「カンポンの世界・・・アジアの都市の共生原理」
布野修司 京都大学大学院工学研究科 建築学専攻 生活空間設計学講座
「カンポンkampungとは、インドネシア(マレーシア)語で「ムラ」という意味である。カンポンガンというと「イナカモン」というニュアンスである。都市の居住地なのにカンポンという。このカンポン、実は、英語のコンパウンドcompound(囲い地)の語源なのである。カンポンのあり方を紹介する中でアジアの都市の共生原理を考えたい。」
はじめに 自己紹介
・建築計画→地域生活空間計画
・カンポン調査(東南アジアの都市と住居に関する研究)
・アジア都市建築研究 植民都市研究
・ 京都コミュニティ・デザイン・リーグ(京都CDL):
・京都GVコンペ 専門委員:・京都市公共建築デザイン指針検討委員
日本建築学会理事 『建築雑誌』編集委員長: 日本建築学会アジア建築交流委員会委員長
島根県景観審議会委員: 宇治市都市計画審議会会長 景観審議会委員
[1]戦後建築論ノート,相模書房, 単著,1981年6月15日
[2]スラムとウサギ小屋,青土社,単著,1985年12月8日
[3]住宅戦争,彰国社,単著,1989年12月10日
[4]カンポンの世界,パルコ出版,単著,1991年7月25日
[5]戦後建築の終焉,れんが書房新社,単著,1995年8月30日
[6]住まいの夢と夢の住まい・アジア住居論,朝日新聞社,単著,1997年10月25日
[7]廃墟とバラック・・・建築のアジア,布野修司建築論集Ⅰ,彰国社,単著,1998年5月10日
[8]都市と劇場・・・都市計画という幻想,布野修司建築論集Ⅱ,彰国社,単著,1998年6月10日
[9]国家・様式・テクノロジー・建築のアジア,布野修司建築論集Ⅲ,彰国社,単著,1998年7月
[10]裸の建築家・・・タウンアーキテクト論序説、建築資料研究社,単著,2000年3月10日
[11]アジア都市建築史、昭和堂、2003年8月15日
生活空間設計学 布野研究室/論文テーマ
Ⅰ 居住環境整備 アジア居住地モデル Ⅱ 日本ー京都 Ⅲ アジア集落
Ⅳ
アジア都市
1 東南アジアーインドネシア都市
2 東アジア都市 中国 台湾 韓国
3ヒンドゥー・仏教都市
4イスラーム都市 インド・イスラーム都市
Ⅴ 植民都市研究
Ⅵ
エコ・ハウス エコ・シティ アジア都市居住地モデル
A 街区組織ー都市型住宅 B グリッド C 棲み分け セグリゲーション D 聖祠
Ⅰ カンポンの世界
Kampungとは?
•英語のコンパウンドcompoundはkampungが訛ったものである(OED.)
•椎野若菜、「「コンパウンド」と「カンポン」---居住に関する人類学用語の歴史的考察---」、『社会人類学年報』、Vol.26、2000年
•樹木で覆われた屋敷地が集まって、周囲を柵や土塁で囲われた住区がカンポンである。
•人類学で一般的に用いられるコンパウンド、ホームステッド、セトルメント、さらにホーム、ハウスといった言葉を検討する中で、椎野若菜は、カンポンという言葉がコンパウンドに転化していく過程に西欧諸国の植民地活動があるとする[。すなわち、バントゥン、バタヴィアあるいはマラッカにおいて民族集団毎に囲われた居住地の一画を指してそう呼ばれていたのが、インドの同様な都市の区画も同様にそう呼ぶようになり(インド英語Anglo-Indian English)、カンポン=コンパウンドはアフリカ大陸の囲われた集落にも用いられるようになったというのである。
→→Compound
1 (東洋で)囲いをした白人居留構内, 白人屋敷《住宅_商館などがある》
2 囲いのある場所《収容所など》研究社
カンポンの語源については、ポルトガルのcampanha, campo(キャンプの意)の転訛、フランス語のcampagne(田舎countryの意)の転訛という説もあるが、マレー語のカンポンがその由来であるというのがOEDであり、その元になっているのが、ユールとバーネルのインド英語の語彙集である。Yule, H. and Burnel, A.C., “Hobson-Jobson: A Glossary of Colloquial Anglo-Indian Works and Phrases, and of Kindred Terms, Etymological, Historical, Geographical and Discursive, Delhi: Munshiram Manoharalal, 1903(1968)”
•今日、マレーシアでカンポンというのは行政組織の最小単位を指す言葉でとして用いられる。インドネシアではデサdesaが行政村であり、カンポンは一般的にムラ、自然村を指して用いられている。インドネシアの各民族、各地域の伝統的な村落は様々な呼び方をきれてきた。ミナンカバウのヌガリnegariーコタkota、バタック・トバのフタhuta- ビウスbius、ニアスのバヌアbanua 、マンタウェイのラゲイlaggaj 、フローレスのベオbeo 、アチェのガンボンgampong 、ブギスのワヌアwanua 、バリのバンジャールbanjar、・・・ など様々である。C.ファン・フォレンホーヘンは、今日のインドネシア全体を19の慣習法圏に分けている。C, van Voollenhoven, “Het adatrecht van Ned-Indio”,1881-1931
Kampungの特性・・・居住地モデルとしてのカンポン
•1.多様性
•2.全体性
•3.複合制
•4.高度サービス社会 屋台文化
•5.相互扶助システム
•6.伝統文化の保持
•7.プロセスとしての住居
•8.権利関係の重層性
植民都市の特性
A 複合社会lural society
二重経済構造:
B 結節点
C 複写と転送
D 都市村落
E セグリゲーション
カンポン・ハウジング・システム
•カンポン固有の原理の維持 •参加 •スモール・スケール・プロジェクト
•段階的アプローチ •プロトタイプのデザイン •レンタル・ルームのデザイン
•集合の原理の発見 •ビルディング・システムの開発 •地域産材の利用
•ワークショップの設立 •土地の共有化 •ころがし方式
•コーポラティブ・ハウジング •アリサンの活用 •維持管理システム
•ガイド・ライン ビルディング・コード
日本の
まちづくりをめぐる基本的問題
◇集住の論理
◇歴史の論理
◇異質なものの共存原理
◇地域の論理
◇自然と身体の論理
◇生活の論理
◇グローバルな視野の欠如
◇体系性の欠如(住宅都市政策)





































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