日中建築住宅産業協議会『日中建協news』掲載
インタビュー連載「日中建設交流史を考える」
第9回:布野修司
先生
2023年9月19日
市川紘司
質問リスト(順不同)
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戦後(1949年)生まれである布野先生は、青年時代、中国という国やその文化・社会に対して、どのような印象を持たれていましたか。とくに、10代の頃に起こった文化大革命については、どのような印象を持たれていましたか。
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戦後日本の多くの学問分野でそうであったように、布野先生の専門領域である建築計画では、西山夘三氏をはじめ、社会主義をめざす新中国にシンパシーをもつ学者が少なからずいらっしゃったと思います。布野先生が受けた建築教育のなかで、新中国および社会主義・共産主義はどのように扱われていたでしょうか。
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布野先生は1970年代末から東南アジアのフィールドワークを展開されていますが、中国を初めて訪問したのは何時でしょうか。また、その際の動機や印象をお聞かせください。
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また、その後、大部『大元都市』に結実することになる中国での都市史研究をどのように展開されるようになったのか、そのあらましを教えてください。
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1990年代なかば、布野先生は戦後日本の建築ジャーナリズムにおいて「アジアはネガティブ・タブーだった」と指摘されています。改めて、戦後日本の建築界におけるアジアおよび中国がどのように論じられてきたのか(/こなかったのか)、あるいはそうした全体的な状況のなかで、印象的なメディアの取り組みや論文があれば、教えてください。
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布野研究室では数多くのアジア・中国からの留学生を受け入れてきていますが、そうした留学生に対する考えや印象などをお聞かせください。
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2010年代後半からは、北京工業大学や西安工程大学で客員・特任教授をされています。中国での教育実践の感触はいかがでしょうか。また、中国の建築教育については、どのような印象を持たれていますか。
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戦後日本は東南〜東アジア諸国に戦後賠償やODAとして建築・土木工事を実施してきました。アジアをフィールドにする研究者として、そのようなプロジェクトとの付き合いなどがあれば、教えてください。
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1990年代以降、中国でも現代建築が盛り上がっていきますが、布野先生の視点からは、現在に至るまでの中国の同時代の建築(現代建築)はどのように見えていますか。
※以上の質問リストにかぎらず、当日はざっくばらんに、布野先生の中国にかんする「すべて」を聞き出せたら、と思っております。どうぞよろしくお願いします。