國松孝男(代表)・布野修司/松岡拓公雄/秋山道雄/三田村緒佐武/倉茂好匡/野間直彦/増田佳昭/岡野寛二/須戸 幹/岩間憲治/他,滋賀県立大学特別研究,琵琶湖自然共生流域圏の構築ー宇曽川流域圏モデルー,2009年3月
2007年度-2008年度 滋賀県立大学特別研究報告書
琵琶湖自然共生流域圏の構築―宇曽川流域圏モデル―
國松孝男(代表)/
布野修司/松岡拓公雄/秋山道雄/三田村緒佐武/倉茂好匡
野間直彦/増田佳昭/岡野寛二/須戸 幹/岩間憲治/・・・・・・
1 最終報告書は、出版計画を中に含み込む形とし、三部構成とする(案)。第Ⅱ部を出版の核とし、必要に応じて、Ⅰ部、Ⅲ部の原稿を出版計画に取り込む。
第Ⅰ部 原像と現況
第Ⅱ部 諸問題とその分析(対応含む) 國松監修(出版計画)
第Ⅲ部 構想・構築(創生・再生)
2 研究費は、20万×5名(布野修司/松岡拓公雄/秋山道雄/三田村緒佐武/倉茂好匡)=100万+その他40万(報告書印刷費含む)を目安とする。
3 各原稿(論文)は、10頁(1p 2000字)を標準(特に第Ⅱ部、出版予定の原稿)とするが、自由に設定していい。
4 最終報告書の編集を軸として、議論を行い、必要に応じて1~2回研究集会を行う。目次仮案の確定まではメールで審議を行う。
5 締切は、12月末、3月上旬に採集報告会を行う。
目次(案)
はじめに
宇曽川流域をモデル流域圏として,湖東山系から琵琶湖に至る自然共生流域圏の構築のための基礎的知見を得るために、特に際(きわ)に焦点を当てて自然と地域のあり方について学内外の研究者・機関との共同研究の萌芽を形成することを目的とした。山ぎわについては,ナラ枯れの進行が森林渓流の水質に与える影響を解明するとともに,里山牧場による里山の活用と獣害対策の実用化、タケの有効利用技術に関する基礎研究を行う.水ぎわについては、コウノトリand/orトキが棲みつける流域圏空間の自然再生の基盤になる、水田稲作の通年湛水・不耕起栽培による米生産と水質保全効果を実証する。
さらに、新たに自然共生流域圏創生のモデル流域圏を宇曽川流域に設定して、象徴としてコウノトリand/orトキが棲みつく自然再生のあり方について、学部横断的総合的研究を行う。流域圏の自然再生にかかる研究は分散的には本学をはじめ多数取り組まれているところであるが、湖東山系から琵琶湖岸までの宇曽川流域圏を共通のモデル流域圏とすることによって、分担研究者を相互に連絡・連携させ、具体的改善策につなげる研究とする。
そのために宇曽川流域をモデル流域圏として,湖東山系から琵琶湖に至る自然共生流域圏の構築のための基礎的知見を得るために、特に際(きわ)に焦点を当てて自然と地域のあり方について学内外の研究者・機関との共同研究の萌芽を形成することを目的とした。山ぎわについては,ナラ枯れの進行が森林渓流の水質に与える影響を解明するとともに,里山牧場による里山の活用と獣害対策の実用化、タケの有効利用技術に関する基礎研究を行う.水ぎわについては、コウノトリand/orトキが棲みつける流域圏空間の自然再生の基盤になる、水田稲作の通年湛水・不耕起栽培による米生産と水質保全効果を実証する。
総(序)論 自然共生流域圏の構築 国松孝雄
第Ⅰ部 自然共生流域圏の原像と現況―宇曽川流域圏の歴史的形成― 担当 布野
1 環境動態
1-1 地形・地質(倉茂)
1-2 水環境(丸尾・後藤)
2 生物・生態
2-1 水生植物(浜端)
2-2 魚(沢田、岩間)
2-3 植生(野間)
3 土地利用(布野研究室): GIS―現況図をDVDで付す
第Ⅱ部 琵琶湖集水域の諸問題
1 森林を蝕むナラ枯れの水質影響(國松・岡村・籠谷)
2 棚田と畜産を救う里山牧場の展開(岡野・岩間)
3 獣害対策技術とその普及(野間)
4 タケ・間伐材の利用-飼料化の可能性(岡野)
5 森林のメタン吸収の評価(籠谷)
6 水田のメタン放出量の評価(小谷)
7 通年湛水不耕起栽培による水質保全・自然共生型水田の可能性(國松・中江)
8 琵琶湖の農薬汚染の実態と自然再生(須戸)
第Ⅲ章 自然共生流域圏の構築(創生・再生)
1 水ぎわの自然再生(三田村) 琵琶湖再生の哲学
流域圏の水田から河川-琵琶湖湖岸に繋がる水際・湿地帯の生態系の水質改善機能を評価し、生物多様性を維持・向上させるための修復の基本的課題を明確にする。
2 湖岸の保全と森林管理(倉茂)
近年、琵琶湖はヨシ地の後退、固有種の減少、湖岸・砂浜の浸食など水際生態系は大きなダメージを受けている。水際生態系のダメージは湖岸の浄化機能の低下を来すと考えられるので、その主因と推定される河川改修・治山事業などによる土砂供給の減少を定量的に評価する。
3 水草帯の再生と水質(浜端)
4 農業濁水問題と環境教育(増田)
宇曽川流域で作業日誌の記録やアンケートなど農業者の協力も得ながら、流出メカニズムの解明と対策の検討を行った。その結果、農業濁水流出には前後2回のピークがあるが、1回目のピークは主として主として耕土のひび割れなど代かき前後の土壌の物理的状況に強く依存し、2回目のピークは土壌物理的状況に加えて人為的な「落水」のによるところが大きいことがわかった。それとともに、これらが水田作業の土日集中という兼業農業構造と強い関連があることもわかった。流出前対策を基本に、経済性を意識した、複数の手段の組み合わせによるより効果的な対策が求められる。
5 琵琶湖自然共生流域圏の水利用ビジョン(秋山)
宇曽川河口の沿岸域を中心に愛知川から矢倉川までの沿岸域を対象として、沿岸域再生のビジョンを構想する。曽根沼や野田沼などの内湖を中心に、市街地の拡大による沿岸域の改変や湖岸堤の建設による沿岸域の改変も視野に入れ、自然景観の変貌と文化景観の創出を統合して捉える方法を検討しつつ、沿岸域再生のあり方を考察する。(秋山)
6 自然共生田園都市の形成計画(松岡・布野)
宇曽川河口の沿岸域を中心に愛知川から矢倉川までの沿岸域を対象として、沿岸域再生のビジョンを構想する。曽根沼や野田沼などの内湖を中心に、市街地の拡大による沿岸域の改変や湖岸堤の建設による沿岸域の改変も視野に入れ、自然景観の変貌と文化景観の創出を統合して捉える方法を検討しつつ、沿岸域再生のあり方を考察する。







