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2022年8月15日月曜日

建築の1980年代 布野修司原稿リスト

 螺旋工房クロニクル:建築の八〇年代日記

 

 1978年、『建築文化』誌で「螺旋工房クロニクル」(7879)という時評を開始することになった。2年ほど続いて「KB Freeway」(8083)とコラム欄の名前が変わり、さらに「けんちく論調」(84)となった。つたないけれど、その都度の出来事についてなにがしか思うところを書き留めてきた。

 1976年の暮れに設立した同時代建築研究会は、正月初めから華々しく(?)連続シンポジウムを開いた。同時代建築研究会は、次第に建築の枠を超え、エネルギー問題、環境問題に傾斜しながら1992年の宮内康の氏まで活動する。

 19785月、東大の助手を辞して東洋大の講師になった。アジア・プロジェクト(行脚)が開始される。そして、19919月、招かれて(?)京都大学に移った。80年代といいながら、前後を含めるのは以上のような個人史による。何も截然と時代が区切れるものではあるまいという気もある。

 しかし、はっきりしているのは1980年代末が世界史の大きな転換点になったということである。ベルリンの壁が撤去され東西ドイツが統1された。そしてソ連邦が崩壊し、冷戦構造に終止符が打たれた。日本でも、昭和が終わり平成という時代が幕を開けた。しかし、建築界はどうか。はっきりと転換したと言えるのであろうか。

 

1978(昭和53)年 日中平和友好条約調印  新東京国際(成田)空港開港 

 1 螺旋工房クロニクル001:悠木一也:「建築家」のいる風景・・・そこには依然として富士山が似合うのか:『建築文化』

 114 同時代建築研究会連続シンポジウム第1回「戦後史をいかに書くか」 講師 稲垣栄3

 128  同時代建築研究会連続シンポジウム第2回「建築における近代化あるいは近代主義について」 講師 大谷幸夫

 2 螺旋工房クロニクル002:悠木一也:「ミニ開発」戦線 建築文化の現在:『建築文化』

 210  同時代建築研究会連続シンポジウム第3回「戦後建築ジャーナリズム史」 講師 宮内嘉久

  225  同時代建築研究会連続シンポジウム第4回「伝統論からメタボリズムへ」 講師 川添登

  311  同時代建築研究会連続シンポジウム第5回「建築の危機と建築家」 講師 藤井正1

  この連続シンポジウムの記録は、『建築文化』91011月号に掲載。

 4 螺旋工房クロニクル004:悠木一也:芸術とコンテスタシオン:『建築文化』

 5 螺旋工房クロニクル005:悠木一也:白井成1研究のためのノート:『建築文化』

 7 螺旋工房クロニクル007:悠木一也:メディアとしての建築:『建築文化』

 8 螺旋工房クロニクル008:悠木一也:地域主義の行方:『建築文化』

10 螺旋工房クロニクル010:悠木一也:劇場あるいは劇的なるものをめぐって:『建築文化』

12 螺旋工房クロニクル012:悠木一也:構図の季節ー戯れのアルシテクチュール:『建築文化』

1979(昭和54)年 米中国交樹立 ソ連・アフガニスタンに軍事介入 韓国・朴大統領暗殺 イラン革命激化 ポルポト政権解体 スリーマイル島原発事故

 1 螺旋工房クロニクル013:布野修司:方法としての「戦後建築」・・・80年代の建築が語り出される前に・・・:『建築文化』

 2 螺旋工房クロニクル014:布野修司:空間の貧困ー喫茶店文化考:『建築文化』

 4 螺旋工房クロニクル016:布野修司:東京ー亜細亜の大都:『建築文化』

 6 螺旋工房クロニクル018:布野修司:天幕・広場・アジール:『建築文化』

 7 螺旋工房クロニクル019:布野修司:制度と道具ーイヴァン・イリッチの仕事ー:『建築文化』

11 螺旋工房クロニクル022:布野修司:美術の秋:『建築文化』

12『建築文化』特集「文化としての住居 原広司・作品と思想1970-1979

12 螺旋工房クロニクル024:布野修司:ロスト・アイデンティティの世界:建築1979:『建築文化』

128 同時代建築研究会シンポジウム「1930年代の建築と文化」 パネラー 磯崎新 長谷川堯 植田実 宮内康(於:赤坂公会堂)

 

1980(昭和55)年 イラン・イラク戦争勃発 ユーゴ・チトー大統領死去 光州事件 衆3同日選挙自民圧勝 

 1 KB Freeway:布野修司:建築における1930年代:『建築文化』

 2 『建築文化』400号記念 鼎談「建築・そのプロブレマティーク」、磯崎新、原広司、布野修司

 2 布野修司インタビュー・シリーズ 状況への直言 藤島亥治郎  「グローバルな視野を求めてー日本の建築文化と伝統ー」『新建築』

 3 布野修司インタビュー・シリーズ 状況への直言 岩城亘太郎  「常に新しさをー徹底して現場で、身体を通して学ぶことー」『新建築』

 5 KB Freeway:布野修司:テクノクラシーと自主管理ーTQCとAT

 5 布野修司インタビュー・シリーズ 状況への直言 坪井善勝  「隠れたものの力」『新建築』

 6 布野修司インタビュー・シリーズ 状況への直言 高山英華  「昭和の街、昭和の住宅」『新建築』

 627 同時代建築研究会「前川國男を囲む会」

 7 布野修司インタビュー・シリーズ 状況への直言 河合健2  200度Cまでの世界ートータル・エネルギー・システムと住宅」『新建築』

 7 『新建築』臨時増刊「建築戦後35年史」

 726 同時代建築研究会「高山栄華を囲む会」

 9 鼎談「言葉と空間のブリコラージュ」 大江健三郎、磯崎新、原広司

12 KB Freeway:布野修司:建築:1930年代のプロブレマティーク:『建築文化』

 

1981(昭和56)年 ポーランド・ワレサ「連帯」議長 警視庁校内暴力対策会議

 1 KB Freeway:布野修司:「うさぎ小屋」の世界ーハウジング計画論のためのフットノート:『建築文化』

 4 「住宅生産の70年代」 内田祥哉

 615 布野修司 『戦後建築論ノート』(相模書房)

 620 同時代建築研究会「竹村新太郎を囲む会」

11 同時代建築研究会 『悲喜劇 1930年代の建築と文化』(現代企画室)

12 『建築文化』特集「磯崎新の現在 Part

12 KB NEWS:布野修司:象徴交換とシミレーションの時代。

 

1982(昭和57)年 フォークランド戦争 連合赤軍・永田・坂口死刑判決 

 1 KB Freeway:布野修司:セルフ・ヘルプ・ハウジングの世界:『建築文化』

 9 KB Freeway:布野修司:J.F.C. Turner氏のStarter Kits とハウジングネットワーク構想:『建築文化』

 9 『建築文化』特集「原広司」

128 『群居』創刊準備号刊

1216 同時代建築研究会第期連続シンポジウム第1回「敗者復活戦・生闘学舎建設をめぐって」 パネラー 高須賀晋 高野雅夫 松下昇 内田雄造 宮内康

 

1983(昭和58)年 大韓航空機撃墜事件 NHK連続ドラマ「おしん」人気

 1 KB Freeway:布野修司:ある予感ー実務の思想と科学技術泊

 323 『同時代建築』創刊

 422 同時代建築研究会第期連続シンポジウム第2回「東南アジアのセルフ・ヘルプ・ハウジング」 パネラー  布野修司 岡利実 井手幸人

  425 『群居』創刊特集「商品としての住居」

 54 同時代建築研究会「神代雄一郎を囲む会」

  630 同時代建築研究会第期連続シンポジウム第3回「建築の1930年代再考」 パネラー  堀川勉 宮内康 井出建 松山巖

 7 KB Freeway:布野修司:幻の戦後建築論争:『建築文化』

 724 同時代建築研究会「浜口隆1を囲む会」

 727 『群居』2号特集「セルフ・ビルドの世界」

1029 『群居』3号特集「職人考 住宅生産社会の変貌」

11 KB Freeway:布野修司:カンポンの世界:『建築文化』

12 KB Freeway:布野修司:ポストモダニズム建築批判の不遜:『建築文化』

129 同時代建築研究会第期連続シンポジウム第4回「空白の1940年代 戦争と建築」 パネラー  浜口隆1 神代雄一郎 平良敬一(「国家と様式・1940年代の建築と文化」『建築文化』9月号) 

1984(昭和59)年 香港返還協定調印 I・ガンディ・インド首相暗殺

 218 『群居』4号特集「住宅と「建築家」」

 5 けんちく論調:布野修司:国家とポスト・モダニズム建築:『建築文化』

 520 『群居』5号特集「アジアのスラム」

 6 堀川勉『アテネから伊勢へ』(彰国社)

 825 『群居』6号特集「日本の住宅建設」

11 けんちく論調:布野修司:夏の経験ースラバヤ報告:『建築文化』  

12 けんちく論調:布野修司:地殻変動への予感:『建築文化』

128 同時代建築研究会シンポジウム「近代と近代建築の終焉ー1950年代の建築と文化」 パネラー 神代雄1郎 鬼頭梓 平良敬1

1225 『群居』7号特集「住イメージの生産と消費」 

1985(昭和60)年 科学技術万国博覧会(筑波博)開催 ゴルバチョフ書記長・ペレストロイカ提唱

 320 松山巖『乱歩と東京』(パルコ出版)

 411 『群居』8号特集「ポストモダンの都市計画」

 5 布野修司:壮大なる蕩尽ー科学万博ワンデイウォッチング:『建築文化』

 6 『建築文化』「パタン・ランゲージの実践」

 75 同時代建築研究会拡大研究会「宇宙船地球号に未来はあるか」 講師 槌田敦

 729 『群居』9号特集「戦後家族と住居」

10 『建築文化』「JET SET ISOZAKI

1125 『群居』10号特集「群居の原像」

12 『建築文化 』 特集「日本の住居1985」監修布野修司

126 同時代建築研究会シンポジウム「空間の変貌ー1960年代の建築と文化」 パネラー 松下昇 菅孝行 内田雄造 宮内康

128 布野修司 『スラムとウサギ小屋』(青弓社)

      松山巖 『幻のインテリア』(作品社)

 

1986(昭和61)年 男女雇用機会均等法施行 チェルノブイリ原発事故 フィリピン・アキノ大統領就任

 331 『群居』11号特集「住政策批判」

 718 『群居』12号特集「不法占拠」

1017 同時代建築研究会「反原発の基本的視点」 講師田宮高紀

1130 『群居』13号特集「ウサギ小屋外伝」

1987(昭和62)年  国鉄分割民営開始 全民労連(連合)発足

 424 『群居』14号特集「東京異常現象」

  825  柏木博・藤森照信・布野修司・松山巖 『建築作家の時代』(リブロポート)

 921 『群居』15号特集「大野勝彦とハウジング戦略」

1227 『群居』16号特集「本と住まいpart1

1988(昭和63)年  リクルート疑惑問題化 青函トンネル・瀬戸大橋開通

 529 『群居』17号特集「ショートケーキハウスの女たち」

 825 『群居』18号特集「列島縦断・住まいの技術」

1222 『群居』19号特集「ハウジング計画の表現者」

 

1989(平成 1)年 昭和天皇崩御 消費税実施 3議院選挙で与野党逆転 天安門事件 ベルリンの壁開放 フランス革命200

 426 『群居』20号特集「住居の空間人類学」

 825 『群居』21号特集「町場ー小規模生産の可能性」

 930 布野修司 「家づくりの会 公開講座第1回」「住宅生産の構造と建築家」

1021 布野修司 「家づくりの会 公開講座第2回」「住宅と建築家の戦後史」

11・   布野修司 「家づくりの会 公開講座第3回」「住宅メーカーと建築家」

1215 『群居』22号特集「都市型住宅再考」

      布野修司 『住宅戦争』(彰国社)

1990(平成 2)年 天皇即位の礼 ドイツ統1 ゴルバチョフ初代大統領に就任

 127 布野修司 「家づくりの会 公開講座第4回」「地域住宅計画の可能性と限界」(山中文彦)

 224 布野修司 「家づくりの会 公開講座第5回」「ハウジング計画論の展開」

 520 『群居』23号特集「それぞれの住宅戦争」

 715 山谷労働者福祉会館上棟式

 72327 インター・ユニヴァーシティ・サマーセミナー 於:秋田県能代 千葉大・東洋大・芝浦工業大

 830 『群居』24号特集「日本アジア村」

1014 山谷労働者福祉会館献堂式

1225 『群居』25号特集「増殖する住宅部品」

 

1991(平成 3)年 湾岸戦争勃発 南ア・アパルトヘイト体制終結宣言 ソ連邦解体

 226 建築フォーラム(AF)国際シンポジウム 「環境のグランドデザイン」 基調講演 C.アレグザンダー パネラー 原広司 市川浩 司会 布野修司

 227 建築フォーラム(AF)国際シンポジウム 「都市のグランドデザイン」 基調講演 M.ハッチンソン パネラー 木島安史 伊藤俊治 司会 山本理顕

 228 建築フォーラム(AF)国際シンポジウム 「住居のグランドデザイン」 基調講演 L.クロール パネラー 大野勝彦 小松和彦 司会 安藤正雄

 228 建築フォーラム(AF)発足

 429 『群居』26号特集「「密室」ー子供の空間」

 725 布野修司 『カンポンの世界』(パルコ出版)

 825 『群居』27号特集「居住地再開発のオルタナティブ」

1225 『群居』28号特集「建設労働」

 

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