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2026年1月9日金曜日

環境・建築デザイン専攻のこの一年、2008年

 環境・建築デザイン専攻のこの一年、2008

環境建築デザイン学科のこの一年 

布野修司

環境建築デザイン学科・学科長

  20084月、47名の卒業生(第10期生)を送り出し、51人の新入生(第14期生)を迎えると共に、「環境計画学科・環境・建築デザイン専攻」は「環境建築デザイン学科」として独立、新たな出発を遂げました。環境科学部の一員として、また新しく独立した「環境政策・計画学科」ともこれまで通り密接に連携をとりながら歩んでいくことになりますが、一区切りということでさらなる飛躍を目指すことになります。

人事としては、山本直彦講師の後任として、ヒメネス・ベルデホ・ホアン・ラモンJimenez Verdejo Juan Ramon講師が41日付で着任されました。ホアン先生は、スペインのセヴィージャ大学大学院を終了し、日本に留学、神戸芸術工科大学大学院芸術学研究科で博士(芸術工学)を取得されました。設計をこよなく愛し、日本でも設計活動を行って来られました。その指導は土曜日曜も厭わず、実に熱心で、学生たちに大きな風を吹き込んで頂いています。一方、スペインの植民都市に関する研究を精力的に進められており、その成果も大いに期待されます。

2008年も、学生たちの活躍が続いた年でした。日本建築学会が開催した技術部門設計競技「公共建築の再構成と更新のための計画技術」(919日)では、大学院の高橋渓・小川哲史・4回生中村嘉裕君のチームがプロを相手に佳作入賞、アーキニアリングデザイン展コンテスト「未来へつなぐ~身近な材料でつくる未知なる空間や造形~」(1019日)で、2回生の石黒 浩兵・田中 正紘・中田哲寛・長澤 優作君が「優秀賞(準優勝)」を、澤 修平・高田 和希・竹川 浩平君が「佳作」を受賞しました。一次審査を通過したのは、日本大学(2作品)、慶応義塾大学、東京藝術大学、横浜国立大学、武蔵工業大学、滋賀県立大学(2作品)です。審査員は 斎藤公男(学会長)、遠藤秀平、宮本佳明、曽我部昌史、西沢平良、藤本壮介、石上純也、福島加津也、冨永祥子、加藤詞史、佐藤淳、金田充弘、という錚々たるメンバーで、陶器浩一教授がが司会進行をつとめました。また、1122日に開催された、信長建立の安土城摠見寺再建コンペでは、全国10大学の強豪を破って、大学院の川井操君チームが最優秀賞、高橋俊也君のチームが佳作を獲得しました。その他・・・

学生たちの自主的活動組織」である「談話室」の活動では、ことしも西沢立衛(518日)、芦沢竜一(730日)、飯田善彦(116日)と一線の建築家を招いて活発な議論が展開されました。また、昨年度の活動をまとめた『雑口罵乱』第二号「思想・職能」が出版されました。

昨年からA-Cupという全国規模の建築系のサッカー大会に本格的参加し、幅広い交流関係を構築しつつあることは昨年も報告しましたが、なんと今年はいきなり準優勝ということで、コルビュジェ杯を獲得しました。

教員の方も学生たちにまけていません。松岡教授、陶器教授がそれぞれ建築学会の最高の賞である学会賞(業績賞、技術賞)を受賞されました。また、富島准教授は、建築史学会賞を受賞されました。それぞれの詳細な業績内容は他に譲ることとしますが、小規模な建築系学科でこれほどの受賞が相次ぐことは他に例のない快挙と言っていい誇りです。1021日には盛大な受賞パーティを開催しました。その直後、柴田教授が副理事長を務めるNPO法人が築250年の彦根の街の駅「寺子屋力石」の木造伝統構法による耐震改修で「第2回日本耐震グランプリ・内閣総理大臣賞」を受賞されました。内外に滋賀県大パワーを示した年になりました。

そうした評判を聞きつけてか、天下の安藤忠雄先生が大講演会を自ら望んで開催してくれました。題して「若者たちに言いたいことがあるー地域を元気にー」。建築の学生だけではもったいないと全学の学生一般にも公開、大盛況でした。また、秋には、重村力先生(神戸大学教授)にも来ていただいた(環境科学セミナー、1125日)。

学科独立に伴う国土交通省の建築士資格の継続については問題なくパスしましたが、建築士法改正に伴う受験資格の科目認定への変更に伴い、続いてカリキュラムの検討を余儀なくされました。必修科目の取り扱いに多少苦労しましたが、20094月からのスタートを無事きることができます。

独立法人(公立大学法人)化がスタートして3年、奥貫学部長を中心に、次のステップへの展開が始まります。環境共生社会システムセンター(CSES)も立ち上がりました。環境建築デザイン学科は、主として都市研究部門を担当することになります。文部科学省の「地域再生人材創出拠点の形成」プログラム(科学技術振興調整費)も中間評価を得て、次のステップに進みます。

大変な金融恐慌で学生たちの未来が気になります。しかし、どんな時代であれ、環境建築デザインという分野が魅力的な社会にとって不可欠な分野であることに変わりはありません。確固たるな努力を続けていきたいと考えています。

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布野修司 20241101 履歴   住所 東京都小平市上水本町 6 ー 5 - 7 ー 103 本籍 島根県松江市東朝日町 236 ー 14   1949 年 8 月 10 日    島根県出雲市知井宮生まれ   学歴 196...