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2021年11月9日火曜日

01 高床式住居-床下でリサイクル,スペ-スspace,読売新聞家庭欄,読売新聞社,19920205

 スペ-スspace16回 読売新聞家庭欄1992020519931229 151992020519920325 2111993~19931229

 

01 高床式住居-床下でリサイクルスペ-スspace読売新聞家庭欄読売新聞社19920205

 

  日本の住居は北方系の竪穴式住居と南方系の高床式住居の二つの伝統をもつとされる。しかし、南方の高床式住居をみると日本の高床とは随分違う。高床といっても、随分、南方の床は高いのである。

 天上界、地上界、地下界と世界を三界に分けて考える世界観の反映であろう、屋根裏、床上、床下と住居を垂直に三つに分けて考えるのが一般的である。床上には神々が、床上には人間が住む。

 ところで、床下はというと、家畜が飼われていることが多い。人と家畜が同じ家に棲むのである。人が残った食べ物を床下に捨てると、それをきれいに家畜がたいらげる。いささか汚いイメージであるが、リサイクルという意味ではうまくできたシステムだ。

 翻って日本の住まいを考えると、家庭から出るゴミ、生活廃棄物がいま大問題である。かっては、自分の庭に余裕がある場合、燃したり、埋めたり、ある程度は住まいの中で処理できた。しかし、今はそんな余裕はないし、できない。加えて過剰包装である。ゴミの量も格段に増えた。産業廃棄物の問題が大きいとはいえ、生活廃棄物の問題も馬鹿にならない。

 今、古紙や牛乳パック、空き瓶、空き缶の回収など、様々なリサイクルの試みがなされつつある。ゴミを減らすことが第一であるが、一方で、住居内でゴミを処理するそんな仕組みも再び考えられるべきではないか。

 廃水については、トイレの水など生活用水を再利用することが考えられている。雨水の利用もそうだ。上水、下水に対して中水などと呼ばれる。しかし、その他の生活廃棄物を家庭内で処理するとなると大変だ。広さも必要だし、装置もいるだろう。コストもかかる。しかし、いくらコストがかかろうとリサイクルのシステムをつくりあげることが今問われているのではないか。


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