スペ-スspace,16回 読売新聞家庭欄19920205~19931229 第1期5回19920205~19920325 第2期11回1993~19931229
01 高床式住居-床下でリサイクル,スペ-スspace,読売新聞家庭欄,読売新聞社,19920205
日本の住居は北方系の竪穴式住居と南方系の高床式住居の二つの伝統をもつとされる。しかし、南方の高床式住居をみると日本の高床とは随分違う。高床といっても、随分、南方の床は高いのである。
天上界、地上界、地下界と世界を三界に分けて考える世界観の反映であろう、屋根裏、床上、床下と住居を垂直に三つに分けて考えるのが一般的である。床上には神々が、床上には人間が住む。
ところで、床下はというと、家畜が飼われていることが多い。人と家畜が同じ家に棲むのである。人が残った食べ物を床下に捨てると、それをきれいに家畜がたいらげる。いささか汚いイメージであるが、リサイクルという意味ではうまくできたシステムだ。
翻って日本の住まいを考えると、家庭から出るゴミ、生活廃棄物がいま大問題である。かっては、自分の庭に余裕がある場合、燃したり、埋めたり、ある程度は住まいの中で処理できた。しかし、今はそんな余裕はないし、できない。加えて過剰包装である。ゴミの量も格段に増えた。産業廃棄物の問題が大きいとはいえ、生活廃棄物の問題も馬鹿にならない。
今、古紙や牛乳パック、空き瓶、空き缶の回収など、様々なリサイクルの試みがなされつつある。ゴミを減らすことが第一であるが、一方で、住居内でゴミを処理するそんな仕組みも再び考えられるべきではないか。
廃水については、トイレの水など生活用水を再利用することが考えられている。雨水の利用もそうだ。上水、下水に対して中水などと呼ばれる。しかし、その他の生活廃棄物を家庭内で処理するとなると大変だ。広さも必要だし、装置もいるだろう。コストもかかる。しかし、いくらコストがかかろうとリサイクルのシステムをつくりあげることが今問われているのではないか。
第1期
01 高床式住居-床下でリサイクル,スペ-スspace,読売新聞家庭欄,読売新聞社,19920205
02 屋根-民族のアイデンティティ,スペ-スspace,読売新聞家庭欄,読売新聞社,19920304
03 土間-活用したい床の段差,スペ-スspace,読売新聞家庭欄,読売新聞社,19920311
04 物の住まい-人との“すみ分け”図る,スペ-スspace,読売新聞家庭欄,読売新聞社,19920318
05 コートハウス-都市文明とともに登場,スペ-スspace,読売新聞家庭欄,読売新聞社,19920325
第2期
06 三角の部屋-うらやましい普請道楽,スペ-スspace,読売新聞家庭欄,読売新聞社,19931013
07 ビルの谷間の町家-木造建築,消えゆく運命,スペ-スspace,読売新聞家庭欄,読売新聞社,19931020
08 山岳都市-欧州の町へのあこがれ,スペ-スspace,読売新聞家庭欄,読売新聞社,19931027
09 壁面劇場-自分の家だから自己表現,スペ-スspace,読売新聞家庭欄,読売新聞社,19931103
10 異文化との共生-ル-ル作りが日常的課題,スペ-スspace,読売新聞家庭欄,読売新聞社,19931110
11 生きている広場-部外者お断りで一体感,スペ-スspace,読売新聞家庭欄,19931124
12 同潤会の教え-集合住宅の将来を考える教材,スペ-スspace,読売新聞家庭欄,19931201
13 成長する家-居住者が増築に参加,スペ-スspace,読売新聞家庭欄,19931208
14 共用リビング用途様々,街路の雰囲気,スペ-スspace,読売新聞家庭欄,19931215
15 立体街区-各戸が自由設計の集合住宅,スペ-スspace,読売新聞家庭欄,19931222
16 環境共生-,スペ-スspace,読売新聞家庭欄,19931229
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