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2021年11月22日月曜日

15 立体街区-各戸が自由設計の集合住宅,スペ-スspace,読売新聞家庭欄,19931222

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 15  立体街区-各戸が自由設計の集合住宅スペ-スspace読売新聞家庭欄19931222

 

 大阪の都心にNEXT21という実験集合住宅が完成した。野鳥との共生を目指す屋上庭園やエコロジカル・ガーデン、生ゴミのクローズド処理、雨水利用、缶やプラスチックのリサイクル、太陽電池、燃料電池によるエネルギーの効率利用など、自然との共生、省エネルギーをうたう意欲的なプロジェクトである。

 興味深いのは、各戸がライフスタイルに応じて全く自由に設計できることである。配管や間仕切り壁など必要に応じて設けることができるようになっている。一八の住戸は実際全部違う。それぞれ異なった建築家によって異なった家族を想定して設計されている。

 集合住宅というより戸建て住宅が立体的に集合している感じである。用意されているのは立体的な土地と街路でそれに面して自由に設計していいのである。もちろん、ルールがある。例えば、寸法調整の単位は共通である。また、街路の幅なども決められている。

 この立体的なインフラストラクチャー(都市基盤施設)は、店舗やオフィスなど都市機能用(一、二階)、住居機能用(三~六階)、自然庭園機能用(屋上階)の三つに分けられ、全体としてエネルギー的に可能な限り自律することが目指されている。未来の街区のイメージである。

 NEXT21は、実験住宅であり、特殊な条件において試みられたものだ。ひとつの問題は燃料電池や太陽電池によるエネルギーシステムの適正規模である。街区の単位として、何戸ぐらいのコミュニティーが適当かという問題もある。すぐにこうした集合住宅が一般的につくられ出すということにはならないであろう。

 ただ、中高層住宅でも思い思いの住戸が実現できるというのは魅力的である。また、都心に立体的に自然を取り戻そうとする提案も大きな意義がある。このNEXT21に含まれている様々なアイディアが少しづつ一般にも取り入れられていくそんな予感がある。


 

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01 高床式住居-床下でリサイクルスペ-スspace読売新聞家庭欄読売新聞社19920205

02 屋根-民族のアイデンティティスペ-スspace読売新聞家庭欄読売新聞社19920304

03  土間-活用したい床の段差スペ-スspace読売新聞家庭欄読売新聞社19920311

04  物の住まい-人との“すみ分け”図るスペ-スspace読売新聞家庭欄読売新聞社19920318

05  コートハウス-都市文明とともに登場スペ-スspace読売新聞家庭欄読売新聞社19920325

 

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06  三角の部屋-うらやましい普請道楽スペ-スspace読売新聞家庭欄読売新聞社19931013

07  ビルの谷間の町家-木造建築,消えゆく運命スペ-スspace読売新聞家庭欄読売新聞社19931020

08  山岳都市-欧州の町へのあこがれスペ-スspace読売新聞家庭欄読売新聞社19931027

09  壁面劇場-自分の家だから自己表現スペ-スspace読売新聞家庭欄読売新聞社19931103

10  異文化との共生-ル-ル作りが日常的課題スペ-スspace読売新聞家庭欄読売新聞社19931110

11  生きている広場-部外者お断りで一体感スペ-スspace読売新聞家庭欄19931124

12  同潤会の教え-集合住宅の将来を考える教材スペ-スspace読売新聞家庭欄19931201

13  成長する家-居住者が増築に参加スペ-スspace読売新聞家庭欄19931208

14  共用リビング用途様々,街路の雰囲気スペ-スspace読売新聞家庭欄19931215

15  立体街区-各戸が自由設計の集合住宅スペ-スspace読売新聞家庭欄19931222

16  環境共生-スペ-スspace読売新聞家庭欄19931229

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