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2025年1月10日金曜日

「近代世界システムと植民都市」、都市の持続性に関する学融合的研究 第6回フォーラム 「植えつけられた都市-近代世界システムと植民都市」、20051015

都市の持続性に関する学融合的研究

第6回フォーラム

「植えつけられた都市-近代世界システムと植民都市」

 

■日 時:20051015日(土)10:0018:00

■場 所:東京大学生産技術研究所生産研駒場キャンパスD6Dw601

     目黒区駒場4-6-1(井の頭線駒場東大前 下北沢方面口下車 徒歩7分 民芸館前)
(地図 http://www.iis.u-tokyo.ac.jp/map/komaba.html

■主 催:日本学術振興会 人文・社会科学振興プロジェクト

「千年持続学・都市の持続性に関する学融合的研究」

■企 画:山根 周(滋賀県立大学人間文化学部講師)

     大田省一(東京大学生産技術研究所助手)

     村松 伸(東京大学生産技術研究所助教授)

■問い合わせ:03-5452-6442(東京大学生産技術研究所村松研究室)

 

■フォーラム主旨

古くは古代ギリシア、ローマの時代より各地に建設されてきた植民都市。近代以降、西欧諸国の海外進出にともない世界中に数多くの植民都市が建設された。アメリカ大陸、アジア、アフリカには、植民都市を起源として発展し、現在も生き続ける都市が多数存在する。

植民都市はその起源、機能、形態、発展段階などにより様々な類型が可能であり、あらゆる都市の諸相を備えている。同時に、支配-被支配という社会構造を前提として成立する植民都市は、都市がもつ本質を先鋭的に表現する。そこに「すべての都市はある意味で植民都市である」(R.Home)というテーゼが提出される。

本フォーラムでは、近代世界システムの形成過程の中で建設され発展を続けた植民都市に焦点を当て、その空間、社会、歴史的発展プロセス、ネットワーク、等々に関する議論を通して、都市の持続に関して、植民都市から何が見えてくるのかを探りたい。

第1部では『近代世界システムと植民都市』(京都大学学術出版会)の成果をふまえ、植民都市研究の現場から見えてきた都市の特質について、多くの事例を通して検証する。

第2部および第3では、建築史、経済史、社会学の領域からの問題提起を受け、「都市の持続」と「植民都市」の関わりについて、さまざまな角度からの議論を展開したい。

 


■プログラム

イントロダクション 10:0010:15

山根 周(滋賀県立大学人間文化学部講師)

「世界の植民都市概観」

 

第1部

1.布野修司(滋賀県立大学環境科学部教授)10:1511:15

「近代世界システムと植民都市」

 

2.應地利明(立命館大学文学部教授)11:1512:15

「植民都市からメガロポリスへ」

 

(昼食)12:1513:15

 

第2部

1.籠谷直人(京都大学人文科学研究所助教授)13:1514:00

「歴史でみる帝国・帝国主義・主権国家・ネットワーク」

 

2.上田貴子(近畿大学文芸学部講師)14:0014:45

「奉天都市論」

 

3.大田省一(東京大学生産技術研究所助手)14:4515:30

Empire Builder―帝国をつくった人たち」

 

4.村松 伸(東京大学生産技術研究所助教授)15:3016:15

「植民都市はひとを幸せにしたのか?」

 

(休憩)16:1516:30

 

第3部

ディスカッション(司会:山根 周)16:3018:00

「すべての都市は植民都市である?」

 


■講師略歴

◇布野修司(滋賀県立大学環境科学部教授/建築計画・都市計画)

1949年島根生まれ。1976年東京大学大学院工学研究科博士課程中退。東京大学助手、東洋大学講師、同助教授、京都大学助教授を経て現職。著書に『カンポンの世界』(パルコ出版、1991)、『布野修司建築論集Ⅰ~Ⅲ』(彰国社、1998)、『裸の建築家…タウンアーキテクト論序説』(建築資料研究社、2000)、『アジア都市建築史』(昭和堂、2003、編著)、『近代世界システムと植民都市』(京都大学学術出版会、2005、編著)など。

 

◇應地利明(立命館大学文学部教授/地域研究)

1938年大阪生まれ。1964年京都大学大学院文学研究科博士課程中退。京都大学文学部教授、同東南アジア研究センター教授、同大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授、滋賀県立大学教授などを経て現職。著書に『西南アジアの農業と農村』(同朋舎、1967、共著)、『南アジアを知る事典』(平凡社、1992、共著)、『絵地図の世界像』(岩波書店、1996)など。

 

◇籠谷直人(京都大学人文科学研究所助教授/アジア経済史)

1959年京都生まれ。1986年一橋大学大学院経済学研究科博士課程単位取得。著書に『1930年代のアジア国際秩序』(渓水社、1999、共編著)、『岩波講座 世界歴史19 移動と移民-地域を結ぶダイナミズム』(岩波書店、1999、共著)、『アジア国際通商秩序と近代日本』(名古屋大学出版会、2000)など。

 

◇上田貴子(近畿大学文芸学部講師/中国史、東洋文化論)

兵庫生まれ。大阪外国語大学大学院言語社会研究科言語社会専攻博士後期課程修了。中華人民共和国青島大学、遼寧大学留学。日本学術振興会特別研究員(PD)を経て現職。著書に「1926年哈爾濱における自治権回収運動と地域社会:地域エリートと国際性」(大阪外国語大学言語社会学会『EXORIENTE5号、2001)、「1920年代後半期華人資本の倒産からみた奉天都市経済」(日本現代中国学会『現代中国』75号、2001)、『近代中国東北地域に於ける華人商工業資本の研究』(大阪外国語大学博士論文シリーズvol.182003)など。

 

◇大田省一(東京大学生産技術研究所助手/建築史・アジア都市研究)

1966年富山生まれ。1998年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程単位取得退学。東京大学東洋文化研究所東洋学研究情報センター助手を経て現職。著書に『アジア建築研究』(INAX出版、1999、共編著)、『東京大学東洋文化研究所所蔵 清朝建築図様図録』(山愛書院;星雲社、2005、共編著)など。

 

◇村松 伸(東京大学生産技術研究所助教授/アジア建築史・都市論・再生論)

1954年静岡生まれ。東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了。北京・清華大学留学。ソウル大学、ハーバード大学客員研究員。著書に『上海・都市と建築 一八四二-一九四九』(パルコ出版、1991)、『超級アジア・モダン 同時代としてのアジア建築』(鹿島出版会、1995)、『中華中毒 中国的空間の解剖学』(作品社、1998)、『アジア建築研究』(INAX出版、1999、監修)、『象を飼う 中古住宅で暮らす法』(晶文社、2004)など 

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