『図書新聞』読書アンケート 2008上半期 下半期
2008年上半期
布野修司
①菅孝行、『戦う演劇人 戦後演劇の思想』、而立書房、2007年12月
②日本寄せ場学会、「特集 貧困と排除」『寄せ場』21、れんが書房新社、2008年6月
③西澤泰彦、『日本植民地建築論』、名古屋大学出版会、2008年7月
個人的な収穫としては、布野修司・山根周共著『ムガル都市 イスラーム都市の空間変容』(京都大学学術出版会、2008年5月)のイスラーム都市論への再提起。『近代世界都市と植民都市』以降、アジア都市論の系譜を追う『曼陀羅都市』(2006年)『Stupa & Swastika』(2007年)に続く第三弾。①によって、久々の菅孝行「節」に触れる。千田是也、浅利慶太、鈴木忠という「三人の演出家を通して読む日本現代演劇の歴史と見取り図」であり「同時代精神史の試み」である。「世界を変える夢」を追う管さんの著作はほぼ全冊読んできた。演劇少年だった頃の記憶が蘇る。②は、20年周年を迎えた日本寄せ場学会の最新刊。立ち上げに多少関わったが、そのしぶとさに脱帽。「貧困と排除」は時代の核心である。③は本誌で書評済み好著。
2008 下半期
0 件のコメント:
コメントを投稿