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2023年7月9日日曜日

大江新先生+石井翔大さんの出版を祝う会、日時:2023 年 7 月 9 日(日)13:00 ~  場所:アルカディア市ヶ谷(東京都千代田区九段北 4-2-25)

「大江新先生+石井翔大さんの出版を祝う会」 20230709 


 大江新先生 石井翔太さんから新著を送っていただいて、お誘いを受けたので、お祝いに行ってきた。
 「法匠会」法政大学建築学科の同窓会は、ホンワカした雰囲気がある。大江宏イズムが生きているんだろうと思う。
 大江宏先生とは、『新建築学体系1 建築概論』(1982)の編集会議で、2~3年、2ヶ月に一度ぐらい楽しい時を過ごした。毎回ビールを飲んで、そのあと、下馬に住んでいた小生を車で送っていただいたのである。タクシーの中でさらにいろいろな話をしたことは今でも覚えていることがある。
 しかし、久々、いろいろ話すことができた。
 中でも、驚いたのは、レジェンド工藤国雄先生にお会いできたこと!


 スピーチを求められたけど辞退した。
 大江新先生に送ったのは以下のような礼状である。
 「前略
 『東京・再開発ガイド 街とつながるグラウンドレベルのデザイン』を贈っていただいて、随分、時が流れました。遅ればせながら、御礼申し上げます。ありがとうございました。すぐさま眼を通させていただいたのですが、随分、東京を歩かれていることに驚きました。Google、航空写真で対象を選定されたとのことですが、ほぼ東京の全域をカヴァーしているように思われます。
デザイン・サーヴェイの時代に学生時代を過ごしたので、それなりに東京は歩いたのですが、まるで違う東京を見る気がします。1980年代半ば、東京論三部作、陣内秀信『東京の空間人類学』(1985)、松山巌『乱歩と東京』(1984)、藤森照信『明治の東京計画』(1982)がそれぞれ東京の過去、地層、大正、明治を追い求め、浮かび上がらせたのですが、アーバン・デザインの手法が巧みに取り入れられ、再開発された東京が浮かび上がっていると思います。
 実際、東京を歩いていると、これが日本(東京)か!と思う場所に出会います。ただ、写真をみていると、巧みなデザインに感心する一方で、緑が少ないと感じます。グラウンドレベルの大事さは、田中元子『マイパブリックとグランドレベル』『1階革命』がありますが、東京の街はまだまだということでしょうか?
 当方、すっかりステイ・ホームのオンライン生活です。週一回の大学院講義がありますが、来年度いっぱいで完全リタイアです。専ら、これまでやってきたこと、考えてきたことをとりまとめる作業の毎日を楽しんでおります。毎年のように海外に出かけてきたのですが、もう本格的な調査をすることはないだろうと思い始めています。この間の巣ごもり生活の成果のひとつとして、『スラバヤ 東南アジア都市の起源・形成・変容・転生-コスモスとしてのカンポン』というこれまでの仕事を集大成する本を京都大学学術出版会から一昨年上梓しました。素晴らしい編集者との出会いに支えられて京都大学学術出版会からの10冊目の本になります。アジアを歩きながら考えてきたことの総括であり、建築計画学を出自とする小生の、先達たちの初心に対する解答であると思っています。なによりもカンポンの多彩な活動には日本が学ぶべき多くのことがあると思っています。日本の隣組とカンポンの住民組織、インドネシアの近代建築、ヤン・ファン・リーベックのことなど、小生自身が知らなかったことも盛り込んでいます。序、結、あとがきだけでも眼を通していただければと思います。また、どこからでも読めるよう、かなり思い切った構成、編集を試みています。特に、QRコードでカンポンの生き生きとした生活風景の動画を組み込んでいます。
 先ごろ、石井翔太さんから『恣意と必然の建築 大江宏の作品と思想』を贈っていただきました。石井さんとは種田さんと一緒になんどか会ったことがあります。大変よくかけている力作だと思います。大江宏先生とは、『新建築学体系1 建築概論』(1982)の編集会議で、2~3年、2ヶ月に一度ぐらい楽しい時を過ごしました。毎回ビールを飲んで、そのあと、下馬に住んでいた小生を車で送っていただきました。タクシーの中でさらにいろいろな話をしたこと、今でも覚えていることがあります。石井さんの本は、大江宏先生の世界を活き活きと描き出しているように思います。なつかしさにかられて、頂いた『大江宏=歴史論』を再読しました。
我が家の近くに「小平市平櫛田中彫刻美術館」があります。先日、記念展があり初めて拝見しました。新さんの作品ですね。
                          草々」


2023 年に入って、大江新先生(法政大学名誉教授)が『東京・再開発ガイド
―街とつながるグラウンドレベルのデザイン』(学芸出版社)を、石井翔大さん
(元法政大学教務助手、日本文理大学助教/2018 年法政大学大学院博士後期課程修了)が『恣意と必然の建築―大江宏の作品と思想』(鹿島出版会)を、相次いで出版されました。
大江新先生の著書は、東京に林立する超高層建築物の足もとに着目し、撮り下ろしの豊富なカラー写真とともに、その空間を豊かにするための提言が示された、新しい視点からのガイドブックです。
石井さんの著書は、伝統と近代の「混在併存」を標榜した建築家で法政大学建築学科の礎を築いた教育者でもある大江宏の人と作品について、博士論文をベースとし、これに大幅な加筆修正を加えて整えられたモノグラフです。ここには、大江宏によるスケッチや図面、写真の数々が収められており、大江新先生の多大な協力も得て実現したものです。
そこで、ほぼ同時期に著書を出されたお二人の、研究者としての今後ますますのご発展を祈念して、この機会に関係者でお祝いの会を開きたいと思います。ぜひご参加ください。
日時:2023 年 7 月 9 日(日)13:00 開会
場所:アルカディア市ヶ谷(東京都千代田区九段北 4-2-25)会費:7,000 円
「大江新先生+石井翔大さんの出版を祝う会」発起人代表:松尾秀文(法匠会会長)
発起人:陣内秀信 富永 讓 安藤直見 高村雅彦 下吹越武人 猪野 忍 小川 格 安藤照代 小川かよ子 小島建一 松尾秀文 小堀哲夫 清水航太 種田元晴(事務局)

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